流を刺した時の、あの感覚を思い出して山崎君は震えていた。
寒いからなのか...それとも後悔しているのか
わからないけど、震えが止まらないみたい。
遊具に積もる雪
パーカーだけで外に出たのがバカだった。
冷えて感覚のなくなった鼻からズビって。
鼻水が出てきそうになったから鼻をすするけど。
「紬ちゃん...これ着なよ」
山崎君が茶色のコートを脱いで私の肩にかける。
あたたかくて、一瞬眠くなっちゃた...。
でもこれじゃあ山崎君が逆に冷えちゃうよ...。
「い...いいよ別に。
今更山崎くんに優しくされたって嬉しくないし」
「別に、優しくしてるつもりないよ。
でもほら、紬ちゃん叩いたことに罪悪感、今更になって感じ始めたから。...償い?」
「...だったら最初っから叩かないでよ」
痛かったんだから。
...でも、ちょっとだけ山崎君のこと見直したかも。
圭は私に対して謝りすらしなかったし
私が流の隣に居ても目さえ合わせてくれないし
とにかく圭より断然マシだよ...ちゃんと反省できる山崎くんなんて。


