後ろから愁に、縮め縮めと念を送っていると
いつの間にか着いてた非常階段
この非常階段は、人が全くと言っていいほど来ないため、私と愁がサボったりする…ゆっくりしたいときによく来る場所だ
「愁、どーしたの?」
これは5時間目サボることになりそうだな。なんて思いながらも、立ち止まったまま動かない愁の背中に声をかけると、
「…アズ、」
「っ、!!」
私の方へ振り返るなり、優しく包むように私を抱きしめる愁
急なことに驚き、案の定赤くなる顔と激しく動く心臓
恥ずかしいし、照れるけど、それ以上に安心するから、離れたくない…離れられない
あったかい愁に体を預け、ぎゅーっと腕をまわして抱きつく
「アズ、」
「ん?」
「…大好き」
「〜〜〜〜っ、」
何事かと思って、埋めてた顔をあげると、優しく私を見つめる瞳に、甘いセリフ
もう、うわああああああって叫びたい
…さすがにしないけどさ。

