コンコンッ

ガラッ

「朱鳥ちゃん、赤ちゃん連れてきましたよ。」

そう言って二つのベビーベッドを押して、湊人が入ってきた。

湊翔は、朱鳥と俺に赤ちゃんを渡してくれる。

「こっちが、お姉ちゃん。」

ピンク色の布に包まれた女の子が朱鳥に渡される。

朱鳥は愛おしそうに眺めて、それから俺の方を向いて笑った。

「そして、こっちが、弟くん。」

次に水色の布に包まれた男の子が俺に渡される。

男の子は、俺のじっと目を見つめた。

「2人とも、とっても元気です。今日は、この後新生児室で預かりますけど、明日の夜からは同室で過ごせますよ。」

湊翔がそう言うと、明らかに朱鳥の顔が輝いたのがわかった。