抱きしめ続けていると、朱鳥はそのまま寝息を立てて眠ってしまった。

俺は、朱鳥をベッドまで運んで、そっと布団をかけて、俺も隣に横たわる。

閉じられた瞳は少しだけ涙が滲んでて、眉も困ったように垂れている。

どうか、怖い夢を見ませんように

そう思いながら、朱鳥の頭を撫でた。




















「ん…………ゃ…ぁ……」

朱鳥の声にハッとして目を覚ます。

どうやら、俺まで寝てしまったようだ。

それより、朱鳥

朱鳥の方を見ると、朱鳥は眠りながら涙を流して苦しそうな表情をしている。

……やっぱり、また夢見ちゃったのか…

「朱鳥、朱鳥、大丈夫?」

そう声をかけて起こすと、朱鳥はうっすらと目を開けてから、俺に抱きついてきた。

「…………ふ……ま…」

「大丈夫?夢、怖かったの?」

コクン

「そっか、そっか。……辛いね…。でも、今日みたいにカウンセリング続けてれば、きっと治るよ」

コクン

俺は、少しずつ声をかけながら、朱鳥の背中を撫で続けた。

しばらくすると、再び朱鳥の寝息が聞こえてきた。