俺は親父からあの女のしたことを全部聞いた。 それから、朱音が助けてくれたことも。 腸が煮えくりかえそうだ。持っている箸がミシミシと音をたてる。 「朱音さんには感謝している。」 親父が優しそうな、安心した顔で味噌汁を啜る。 そうだな、朱音はすげぇな。 俺も味噌汁を啜り、体に染み渡る感覚を味わっていた。