「んー」 お客さんが近づいてきた。 声と足音がすぐ近く。 いろんな意味でドキドキとしてしまう。 「はい、おしまい。 お客さん来るよ。 霧吹き、俺がしていい?」 完全に腰が抜けてしまい、自分でできそうにない私は何度も頷いた。 司くんは床に転がっている霧吹きを手に持ち、暗幕の隙間からお客さんに向かってかけていた。 不意打ちで驚いて叫び声を上げていて、その反応に楽しそうに笑っている。 「これ、楽しいね」 もういつも通りの司くん。 だけど、私はまだ腰が抜けたまま。