桜の舞う季節


ではなく


少しはやく蝉が鳴く夏の前


制服姿に身を包む黒髪の少女は空を見上げる


「(今日のご飯はなんだろう)」


少女の名前は林道 琴子


華の女子高校生である


しかし


彼女の瞳は寂しげな様子だった


それもそのはず


「(入学初日から事故って入院)」


念願だった高校へ入学したものの


まるで漫画のように入学式当日に信号無視の車に轢かれそうになり


避けたところへ自転車が自分に突っ込み左足を骨折


全治3ヶ月だった


お陰で今頃楽しい高校生活を送ってる予定だった琴子は見事に孤立してしまった