いつの間にか私の頬に流れていた涙。 「…泣き虫」 と言いつつ、直斗の手が頬に添える。 「直斗に、言われたくない…」 慌てて、離れようとするも 「ばーか、今は違うから」 -カタッ と、椅子が動き、直斗が立ち上がると 「ちょ…!」 ぎゅっと、優しく抱きしめられた いつのまにか、 私よりも身長が高くて 男の子らしくなった、直斗。 ああ…昔の小さな直斗が こんなにも、成長したんだなって 思うと、なんだか胸がぎゅっと 苦しいな…