「わ、分かってるよ…?」 「いや、分かってないね」 小さくため息をする、直斗は 私の知らない直斗で、 戸惑っている私に、 切なそうな表情で見つめてくる。 「あやと…」 「…!」 突然の言葉に目を丸くする私と まっすぐ見つめる直斗。 「…どうしたの?」 「…なんでもない」 私が聞くと、何を思ったのか、 パッと手を離し、ツリーに飾り付けを始めた。