ぽすん、と凜くんの胸板にぶつかった。
拗ねているとアピールするように、凜くんは何度もあたしの肩に頭を押し付けてくる。
「り、凜くん…機嫌直してよ……。ほら、メールにも書いたとおり、どっかお出かけしよう?」
「お出かけ……」
「そうそう、二人で、ね?」
「二人…」
よかった…、機嫌を直してくれそうだ。
「あ、後は映画館とか行ったり、またテーマパークにも行きたいなあ…。凜くんも一緒に幼稚園に行って遊ぼうよ!」
「……うん」
でも、と凜くんが呟いて、あたしの体を離した。
首を傾げたあたしに、さっきまで拗ねていたはずの凜くんが、にこりと笑った。
「絢華からおいでよ」