駅に向かう道の途中で“仲直り会”のことを提案するとお姉ちゃんは来てくれるようだ。

ホッと胸を撫で下ろすと、優しく頭を撫でてきたお姉ちゃん。


「ずっと…、謝りたかったの。ごめんね、一人で闘わせて」

「お、お姉ちゃん…」


バッと頭を下げたお姉ちゃんに驚くと、あたしはお姉ちゃんの両手を握り締めた。


「あたし…沢山の人に支えてもらったんだ。だから、一人じゃなかったの。…お姉ちゃんが謝る理由なんてないんだよ」

「絢華…」

「じゃあ、お姉ちゃん! また連絡するから来てね」



駅に着いたためお姉ちゃんから離れると、少しだけ寂しそうな表情で頷いた。

あたしは泣くのを堪えて、お姉ちゃんに背中を向けると、後ろから「有難う」と聞こえたのは―…きっと気のせいではないはずだ。