彼と次に会えたのは、年が明けてからだった。


例年、クリスマスで街中が浮かれ始める頃、いつも梨絵と私は二人でぼやいていた。

「クリスチャンでもない日本人が、どうしてクリスマスでこんなに大騒ぎするんだか…」

「ほーんと、しかも外国のクリスマスは家族と過ごす日なのに、日本ではカップルがプレゼント交換して、豪華なディナーを食べて、素敵なホテルにお泊りって!おかしいでしょ〜!」


そんなふうに二人で悪態ついていたのだか、正直それは殆どヒガミだったと言っていい。

今年の梨絵は、文句言っていたことの全てをその日のスケジュールに入れていたし、私も彼と約束した訳ではなかったけど、会いに行こうと思って、その資金稼ぎにバイトを一生懸命頑張っていたのだ。