その後の幹事や、当時のコーチの話は、あまり頭に入らなかった。
それでも、懐かしい先輩や同級生と、近況や当時の話に花が咲き、それは素直に楽しい、と思えた。
立食パーティーだったので、全員が動き回っていて、常に彼が視野に入る場所にいる訳ではなかったので、それも良かったのかも知れない。
賑やかさが少し去り、梨絵と二人に戻った時、後ろから肩を叩かれた。
「あっ、藤元先輩〜!お久し振りです。またまた素敵さに磨きがかかりましたね」
彼を見つめたまま言葉が出ない私の代わりに、梨絵がおどけて言った。
「梨絵ちゃん、久し振り。何か綺麗になったね。女子は変わるもんだなぁ〜」
「それ、遠回しに化粧が上手いとか言ってます?」
「そんなこと、一言も…」
「あっ、藤元先輩、達也くん、どこ行きました?あーっ、女子部に囲まれてデレデレしてる。ちょっと引っ叩いて来ます」
苦笑いをする彼の言葉に被せるように梨絵はまくし立てると、私の背中を軽く押して、立ち去って行った。

