やがて決意をしたように、彼の腕が私の背中を抱き締め、その力が強くなる。 悪女に成り下がった私に、救いの手を差し伸べるように。 あの時、離さないように繋いでくれようとした手を、振りほどいたのは私の方だったのに。 けれど、貴方は私の手を引き上げることはしない。 私の手を握ったまま、一緒に堕ちてくれるのだ。 罪深く、深い深い紺色の海に…。