千尋side

今日はいつもより早く起きたから余裕を持って準備中。

制服に着替えてると幹部室から隆弘が叫んできた。

「ちひろー!今日雨降るから傘持てよー!!」

「はぁい」

ふぅん。雨降るのか。

なんて軽く聞き流していたらうちは怒られなかったのかも……



────

学校に行き普通に授業を受けていたら雷がなってきた。

雨降るのかな…

窓の外を眺めながらそう思っていた。


放課後になり帰ることになったが今日は1人

なんかみんな会議みたいなのがあるんだってさ?


玄関まで行き外を見てみると雨が降ってきた

ザーー

「雨…傘はっと…」

鞄の中を見てみると折りたたみ傘はないし、置き傘もしていなかった。

あれ?もしかしてうち、傘ない感じ?

『今日雨降るから傘持てよー!!』

…あ。

今日隆弘に言われてたんだ…

どうしよ、また話聞いてないって怒られちゃう。


まあ、早めに帰って制服乾かせばバレないか…

ザーー

ビシャビシャ

「うひゃー!さむいー!」

走っているが逆にそれがうちの体温を奪っていく。


はぁ、はぁ

ようやく倉庫についた…


とりあえず制服干すか。

制服を干し終えた後突然睡魔に襲われうちは眠ってしまった。



────────

「ただいまー!」

ん…

ふぁぁあ。…みんな帰ってきた…?

「ちーひーろー?いないのー?僕と遊ぶ約束してたじゃーん」

あ、そうだ。淳とゲームしよって言ってたんだ。

ん…なんかだるいかも…

疲れてんのかな…?


まあ、いいや。


幹部室行こ…



「ちーひーろー?怒」

「た、隆弘…?」

「なんで、濡れた制服が掛かってんのかなー?どうしたー?怒」

あ、やべ、

しまうの忘れてた。

「あ、あは?」

「そこに正座しろ!」

「はいぃぃい!!」

それから正座のまま30分お説教されました…

「朝言ったよね?!なんで傘持っていかなかったの!!」
「傘忘れたとしても下っ端がいたでしょうが!それか俺らに連絡しろ!スマホがあるだろ!」
「しかもお前今寝てたのか?!ちゃんと体温めたのか?!」


………ごめんなさい。

そんなに言わなくてもいいじゃん…

むぅ

「むぅ、ってしてもだめなの!」



お説教も終わり淳と龍とゲームをしてたんだけどすごい喉が痛くなってきて可笑しいなって思った。


喉がイガイガする…

なんでだろ。

頭も痛いし、寒気もする…

あ、なんか目の前がぼやけてきた…

「ちひろ?!」

淳のその声を境にうちの意識は闇に溶けていった。