だから、笑って。




私は椅子から立ち上がり、彼のもとへ向かった。


「失礼します」
カーテンをめくって私も窓を覗き込む。


窓から見えるグラウンドではサッカー部と野球部が声を上げて精一杯練習をしていた。



「どうしてバスケができないの?」

私は彼に思い切って聞いてみた。



すると彼は無言で自分の左足を軽く叩いた。



「この左足に重傷を負っちゃってねー・・。中学では全国行ったりもしてたんだけどね。その時にこれやっちゃって、もう使い物にならなくなった」


「そうなんだ・・」

やりたいことが、ある日を境にできなくなるってどんなに悲しいことなんだろう。


私は胸がギュッと苦しくなった。



「私もね、友達にバスケの上手い友達がいて、それにお兄ちゃんもバスケが得意だったしやってみたくなる時期があってね。でも、練習しても上手くならなくて。・・ドリブルもまともにできなかったんだよ?それで私はあきらめちゃったけど、間宮くんはずっと続けてきた」

私は間宮くんの方を向いた。

「一つの物事に熱中して取り組めるのは、すごいことだと思うし憧れる」



私がそう言った途端、



彼は少し驚いた顔をした。




そして、笑った。