(やっぱり、仕事だったんだ)

ひかるは心の中で呟くと、ホッと胸をなで下ろした。

「仕事が終わったから、ひかるちゃんのところに遊びに行こうかななんて」

豪は笑いながら言った。

「私のところに?」

そう聞き返したひかるに、
「またご飯が食べたいなって」

豪は答えた。

「そうなんだ…でも今日はお買い物に行ってないから、そんなにないかも。

本当に冷蔵庫の中にあるものだけになっちゃうけど…」

「それでもいいよ、ひかるちゃんのご飯は美味しいから」

そう言った豪に、
「じゃあ、ごちそうするね!」

ひかるは嬉しくて、笑顔で答えたのだった。

また豪と一緒に食事ができることが嬉しくて仕方がなかった。

ひかるは豪をリビングにあげると、
「すぐに用意するからテレビでも見て待ってて」

そう言ってキッチンへと足を向かわせると、エプロンを身につけた。