屋上の扉は開いていて、私は迷わず屋上に入る。
………久しぶりだな、ここに来るの。
確か一回だけ来た。
入坂とお弁当を食べた時に。
あれ以来、入坂とは屋上で食べずに食堂や中庭で食べていたな。
「白峰?」
いつの間にか入坂のことばかり考えていた時、突然誰かに呼ばれた。
声のする方を向くと、フェンスにもたれかかるようにして座っていた寺内がいた。
「寺内……、まだ帰ってなかったの?」
「あぁ、何となく。」
寺内の返答はそっけない。
でも、寺内の表情はいつも見たいな怖さを感じなかった。
「なんかあったのか?」
きっといつもより暗い私の表情に気づいたのだろう。
そう聞いてきた。



