試しに話しかけてみる。
「もうだいぶ暖かくなってきたね。」
「………そうだな、もう6月も終わるし。」
「そっか!
じゃあもうすぐ夏休みだ!嬉しい。」
「そうだな。」
「入坂は夏休みの予定とかもう決まってるの?」
「別に。」
……………ほら、やっぱりいつもと違う。
会話が続かない。
それだけじゃなくて目も合わせてくれない。
そんな彼に少し苛立ちを覚えて、つい言葉にしてしまった。
「ねぇ何で怒ってるの?
私何かした?」
入坂の顔を見て私は言う。
「………。」
黙って下を向いたまま作業を続ける入坂。
そして一言。
「怒ってねぇよ。」
「うそ!絶対怒ってる!
態度が冷たいからわかるよ?」
私は彼から視線を外さない。



