「ヘレン……いいだろう?」 「……わがまま。」 「かもな。じゃあ、おやすみ。」 「おやすみ、なさい。ガイ王子。」 背中越しに感じる王子の体温。 腰に回る腕は鍛えられていてたくましい。 大きな寝室に大きなベッド。 そこで眠る私と王子。 迫りくる睡魔に逆らうことなく、 私はそっと目を閉じた。