堪えられるわけなかった。 男なのに情けないとか、 兄上の前でとか、 そんなことを気にしてられるような余裕なんて 微塵も残っていなかった。 涙が、とまらない。 なんで忘れてたんだ。 忘れたくなんてなかったんだ。 失いたくなかった。 誰よりも愛していた。