意地悪王子の溺愛は甘すぎて危険です!








「思い出すかもしれない!!」



全力で走る俺を驚いた目で見る使用人を一切無視してひたすら書庫に向かって走った。



知りたかった、俺の忘れたものがなんなのか。



分かっていた、ヘレンという女が自分にとってどれだけ大切な存在だったのか。



俺は、彼女を愛していたんだ。



なのに、なんで俺はっ!!!



_ ようやく書庫に辿り着き書物を漁る。



探していた本を見つけ、順番にページを捲っていく。