変えられなかったのは、 目が見えなかったり耳が聞こえなくなったりすることだけ。 お父様からは毎日手紙が届くようになった。 耳が聞こえない日には聞こえる日に、王子が読んでくれる。 「王子…?」 「ん?どうした?」 「今度、また、城下に、行きましょうね。」 「……あぁ、行こう。今度は2人で。その時には服も靴も買ってやる。」 「へへ、本当、ですか?」 「本当に。約束する。」