「わ_る!」 「なら_か!」 誰かの……声が聞こえる。 体が鉛のように重い。 瞼を開けるのも一苦労だ。 うっすらと開けた視界に写ったのは、一面の白。 鼻をかすめるのは少しツンとした薬品の匂い。 城の、医務室、だろうか。 「ヘレン!ヘレン!分かるか!」