「……はい。」 王子の手に回していた手がそっと握られる。 その手は徐々に王子の指と絡まるように握られていく。 「俺はこの手を離したりしないから。だからお前も、俺の手を絶対に離すな。」 「はい。」 「ずっと好きでいる。だから、お前も俺を好きでいろ。」 「はい。」 「お前を失いたくない。だから、だから、だから。」 「……王子、その先は言ってはダメですよ。」