「……よかった。」 私の隣に腰掛けていた王子は、 嬉しそうに笑い抱きしめてくれた。 ……今はもう、自信を持ってその背中に腕を回せる。 「婚約しろだなんて二度と言うな。」 「………はい。」 「死んでもいいなんて二度と言うな。」 「………はい。」 「ずっと俺のそばにいろ。」