頬に手を添え濡れた目尻を優しく拭ってくださる陛下を、 濡れた目で見つめた。 「やっぱり大切な弟だからね、幸せになって欲しいさ。」 「へ、いか……」 「ガイだって一人の人間だ。自分の幸せを選ぶ権利がある。そして君だって」 目を閉じ小さく深呼吸をして、 再び私に向けられたその目は、 先程の優しいものではなく、力強いものへと変わっていた。 「…君だって、一人の人間だ。国のためにと自分の気持ちを殺す必要も、国のためにと命を落とす必要も無い。」