「……くすぐったい。」 「嫌でした?」 「……別に。」 「なら良かったです。」 穏やかな雰囲気が流れるこの部屋で、 本当にくすぐったいのか時々身じろぎする王子が可愛くて笑がこぼれる。 ……この時間が一生続けばいい。 こんな平和で幸せな時が、ずっとずっと続けばいいのに。 永遠なんて存在しないと、 わかっているのに願わずにはいられない。