「へへへ変な言い方しないでください!」 「俺は柔らかい方が好きだ。」 「そんなこと誰も聞いてません!」 王子の思わぬ行動にどうしたらいいか分からない。 恥ずかしいのと、この距離感が嬉しいのとで、 感情がごちゃごちゃだ。 サラサラな黒髪が私の胸の中で揺れている。 ……気づけばその黒髪に手を通し、 そっと王子の頭を撫でていた。