一国の王が、私のために泣いてくれている。 ……なんて慈悲深い人なんだろう。 「父が死んだら、君も死ぬかもしれない。」 「はい。」 「僕達の身勝手な願いで、君を苦しめ、殺すことになる。」 「誰のせいでもありませんよ。」 「死ぬかもしれないんだぞ!?」 「……分かっていたことです。」 「……中には、君が死ぬ前に悪魔を絶滅させろだとか、国に豊作をだとか、そんな馬鹿げた要求をしてくる輩も出てくるかもしれない。」 「悪魔の絶滅か……いいかもしれませんね。」