「今君を襲った痛みはガイにかけた魔法が原因なんじゃない。腕輪でも、君自身でも制御できなくなっているんだ。」 私の手を握りゆっくりと足を進める陛下は、 前を見つめながら話を続けた。 「つい最近、体が強く痛むことがなかった?唐突に。」 「……あ。」 「あったみたいだね。」 ガイ王子に稽古に来るなと言われた初日、 兄上と話してる時に右腕を襲った痛みが脳裏をよぎる。 「それはガイが痛みを負ったわけじゃない。君の中の力が原因だ。」