「え?!知らないの?!新城優弥だよ?!」
「優弥?!」
うわ、スミマセン〜。
周りの女の視線が一気に集まったけれど、
そんなのおかまいなし。
蘭は話を続けていく。
「そぉそぉ〜!めちゃくちゃかっこいいらしいよ?何たって若いしね〜!
まだ蘭会ったことないんだけどぉ〜、
滅多に顔出さないらしいから、頑張りなよ!椿!」
ドクドクと、私の心臓は落ち着きを失っていく。
きっと、名前が同じだけ。
優弥さん、と社長は
別人物…そう思いたい。
優弥さんに隠しているわけじゃない。
だけど、どうしてか
この仕事をしていることはバレたくなかった。
差別?いや、そんなことしないと思う。
…本当に…彼が大事だから…?
…私、彼に嫌われたくないんだ。


