全体照明FI
A「はい、お邪魔します。毎日すみません、あ、ありがとうございます」
舞台中央マイムの壁
鍵つきのドア
A「ミズキ…起きてる?」
B「ナナ?また来たの?」
A「うん」
B「もう来なくていいって言ったじゃん」
A「じゃあ、学校来てよ」
B「…無理だよ」
A「もう誰も気にしてないよ」
B「気にしてないわけないじゃん!」
A「そうやって…一番気にしてるのは自分でしょ、だから怖くてこれないんでしょ」
B「…」
A「いいから、早くカギ開けてよ。ちゃんと話そう」
B「帰って」
A「もう、今日で1週間だよ?いつまで引きこもってんのよ!」
B「帰って」
A「今まで学校なんて休んだことなかったじゃん。風邪ひいても部活に出たいからって言って…」
B「もう行きたくないもん」
A「いつまで引きずってるの」
B「ナナこそ、いつまで来るつもりなの?」
A「ずっと来るよ」
B「来なくていいよ。もう外に出たくないし」
A「家にずっといて、何が楽しいの」
B「楽しいよ、何も考えないで、ゲームも出来るし、マンガも読める」
A「でも、…バスケが出来ないよ」
B「…いいよ別に」
A「よくないでしょ?バスケ嫌いになったの?」
B「…うん、もう…やりたくないもん」
A「なんでよ!嘘だよね!?ねぇ、やろうよ!そうだ!今から行こう!また一緒に自主練…(しよう)」
B「行かないってば!!帰って!!」
A「やったら嫌なことだって忘れられるし、また楽しくなるよ!」
B「忘れちゃダメでしょ」
A「でも、忘れなきゃ前に進めないんでしょ!?」
B「私が忘れたってみんなが覚えてたら意味無いじゃない」
A「ミズキなら大丈夫だよ。みんなちゃんとミズキが強いこと分かってる。1回ちゃんとみんなと向き合ってみようよ」
B「無理だよ。私がいない方がきっと皆楽しく部活できるでしょ」
A「そんなの分からないじゃん!」
B「分かる!」
A「本当にバスケ嫌いになったの!?」
B「そうだよ!!」
A「…っ!そうかよ!今日はもういい!また明日来るから!………嘘つき」
Aはける
B置いてあったユニホームを抱きしめる
B「………分かってるよ。嘘つき」
照明FO