なんだそれ……なんだそれぇ!

99%敵うわけないっ!





「私たちもカップルだと思われてるよねぇ」


「そっ、れは、分かんねぇけど……」





隣を歩く睦月。


ちょっとちょっと?どうして顔を赤らめるのよ?




……ていうか、睦月の私服初めて見たな。

黒と白だけのシンプルなコーデだけど、童顔のくせに着こなしてるし。


って、これはちょっと偏見入っちゃった。






「……来るの、嫌だった?」


「へっ」






自信がないように睦月がいきなりそう言うから、ビックリした。


目を伏せてチラリと私を見るその顔は、どこか心配そうで。




いやいやっ、違うよ?

私別に睦月と出かけるのが嫌だったとかじゃなくて!





「映画見るの、楽しみにしてたよっ!

嫌なわけないじゃん!!」