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「あっ、葵くん…!」
「…もう、なに?」
どこで手に入れたのかは不明の鍵を使って屋上に来た私たち
はぁ、とため息をつきながらゴロンとその場に寝転がる葵くん
そ、そんな呑気なことしてる場合じゃないよ…!?
「いいの!?」
「はぁ?何が」
「だ、だから、教室の…女子の皆さん…」
自分で『人を見た目で判断する奴、すげー嫌い』って言ったの忘れた!?
みんなの前では絶対ニコニコ笑顔だったのに、
あの時だけ無表情だったし…!!
口調も少し悪かったし!
だから、あの子達にフォローとかしなくていいのかな…
「いーんだよ、たまには。本当のことだし」
「えぇっ…」
葵くんは、面倒臭そうに呟く
な、なんて自由人なんだ…

