葵くん、そんなにドキドキさせないで。



「うっ、ううん!私のことは気にしないで…行ってらっしゃい!」





陽菜ちゃんがいなくなった教室で、とりあえずホッと息をつく



うぅ…明日こそは言わなきゃ。



『はぁ?意味わかんない。そんな変な関係、色々こじれる前にやめな!』



…って言われそうだな

はぁ、怒られたくない…





「葵く〜ん!今日お弁当作ってきたの!一緒に食べよう?」


「あっ、ずるい!私も葵くんと食べたいのにっ」





クラスの男子たちが購買に向かって走っていくのがいつものことなら、


…あぁやって、葵くんの周りに集まるこの光景も日常茶飯事だ。



私をニセの彼女にするぐらいだもん。

あの子達のこと、嫌い、なのかな…




そう思いながら葵くんの方を見る