甘えたな葵くんは、可愛すぎて困る。
普段の余裕そうな葵くんとのギャップがすごいよ。
「……これ、つけてくれてんの?」
キラリと光るブレスレットに目を落とした葵くん。
その顔はどこか嬉しそうで、またもやズキュンと胸を射抜かれた。
「葵くんからもらった大切なものだもん」
一生の宝物だよ。
「早く治るといいな。
葵くんがいない教室は、ちょっと寂しかったから……」
毎日の日常に、葵くんがいないとポッカリ穴が空いたみたいで。
私の中で葵くんの存在が大きなものだってことに、自分でもビックリしたんだよ。
ふふっと、笑う。
「……それ、煽ってんの?」
「へっ」

