「じゃあ、答え合わせする?」
「え?」
スマホを器用に片手でいじりながらそう言った葵くんに首を傾けた。
少しして、「はいどーぞ」ってスマホの画面を見せてくれて。
……えっと……。
「俺が欲しいものそれなんだけど、合ってた?」
「えっ」
ゴクリと唾を飲み込む。
ほ、欲しいものがこれって……本当に?
葵くんが見せてくれたのは、有名なブランドの腕時計。
こ、こんなの高過ぎて買えるわけないよ……!?
「あ、あの、これはちょっと私にはハードルが高かったていうか……!」
「なんだ、これじゃないんだ。ざーんねん」
はぁ、と深いため息をつく葵くんにアワアワする。

