こんなの、自分に対する確認だ。
好きになられても困る。
だって、田中さんのことそーいう風に考えたことないし。
なのに、どうしてこんなモヤモヤしてんだよ、俺。
いい加減気持ち悪いって。
……ていうか、昨日大野と2人っきりになってたって……。
俺と別れてからだよな?
てことは、今教室にいないのも、アイツが関係してるってことなんじゃねぇの?
頭の中でそう考えた瞬間、授業の終わりを知らせるチャイムが鳴った。
……とりあえず、
「ねぇ、田中さんから連絡きてない?」
いつもアイツとよくいる女子にそう聞くと、ソイツは眉を寄せて俺のことを見た。
「何も。アンタまさか華子にひどいことでもしたの?」
「まさか!してないよ。俺も心配してるんだけどな……」