一緒に暮らしているから、ランチぐらいは別でも大丈夫なのに。


陽平はランチも一緒に食べたいらしい。



「山中と食べるの?」


「山中の彼女の方とね。山中は同期と食べてるよ。」


「彼女と食べればいいのに。」



あれから陽平と山中は飲み仲間らしい。


御曹司同士で話も合うみたいだし、私も池田さんと話せて楽しい。


だから4人で飲む機会も増えた。



「同じ会社だから色々とあるんでしょ。」


「色々ね…………、俺なら関係ないけど。」



陽平は他の社員とか気にしなさそうだ。


ってか、ウチの会社では私の彼氏として知られている。


同期にも同じフロアーの社員にも受付の人にも知られている。



「莉乃、電車。」


「うん。」



2人で通勤電車に乗り込むが、座る席なんて空いてない。


もう通勤電車で眠ってしまう事なんてないだろう。


これが私の日常になったのだから。