とても深い、響く声が横から聞こえました。

びっくりした女の子が横を向くと、ふしぎな紫色のマントを着たおじいさんがいました。


その手は何歳かわからないくらいしわくちゃでしたが、なぜか顔は若々しく、お兄さんと呼んでもいいくらいでした。 


「なんで、泣いてるんだい?」

その人はもう一度聞きました。

ですが、女の子は困ったように首をふりました。


「じゃあ、心の声でお話しよう。」