❀ お嬢様華伝 ❀

学校を出る頃には、お互いを名前で呼び合うようになっていた。



「なにで行くの?電車?バス?」


あたしは、みんなのあとをついて行く。


「どちらでもないわ。もうすぐくるはずだから、ちょっと待っててね」


アサミちゃんにそう言われて、校門の前で立ち止まった。


電車でも、バスでもない…。

ってことは、タクー…!


「きたわね!」


そんなアサミちゃんの声が聞こえて、目を向けると…。