❀ お嬢様華伝 ❀

周りにだれもいなかったら、人目を気にすることなく朝食を食べることができる。


お嬢様たちは、ナイフやフォークでちまちまと食べるのが当たり前みたいだから。


フルーツを口に頬張り、牛乳を流し込むと、チーン!という音が聞こえた。


カリカリに焼けた食パンを取り出し、バターを塗る。


それを咥えて、あたしは食堂を出た。


ほ〜らっ。

授業開始まで、まだあと10分もある。