❀ お嬢様華伝 ❀

暗闇に紛れて動きやすいように、あたしの格好は上下黒のジャージ。


髪は結んで、キャップも被って。


どっからどう見ても、怪しい格好。


「バレちゃった…ね」

「バレちゃったって…。ウチになにしにきたんだよ…?」


グイッとあたしの顎を持って、顔を引き寄せる飛鳥。


窓から入る月明かりで、飛鳥の顔が照らされる。


久しぶりに見る…飛鳥の顔だった。