「あ…ありがとうございます」


片方のお皿を受け取る桜子。


「わたくし、麗さんのお姿を後ろから眺めているだけで…。お助けすることができずに、すみませんでした…」

「いいよ、いいよ!…そんなのっ!」


ただ勝手に、自分でドレスの裾踏んだだけだしっ。


「それに、伊集院先輩に助けてもらったし♪」


あのときのことを思い出すだけで、顔がスライムみたいにとろける。