❀ お嬢様華伝 ❀

あたしがなんとかしなくちゃ…桜子が……。



「麗さんっ」


桜子の声が思い出される。


寝坊しても、宿題忘れても、カレーを欲張って食べて口の周りにルーを付けてても、いつだって桜子はあたしに優しく接してくれた。


そんな桜子が誘拐されて…。

きっと今、1人で怖い思いをしているに違いない。


それを説明できれば手っ取り早いんだけど、それができないのがもどかしい。