「ん、和翔くんだって分からなかったよー。」


「俺も、祐香だって分からなかったわ。」


久しぶりに会う、初恋の人。


「…今日、おばさんは?」


「仕事だって。だから、私が代わりに。」


「へえ、なら偶然。俺も、母さんの代わり。」


脈拍が、一気に上がった気がする。


今胸に手を当てなくても、ドクドクって音が聞こえる。