何度でも、愛を叫ぶ。



「母さん。

今まで、沢山迷惑をかけたよな。多分、祐香とのことで沢山困らせたし、悩ませた。

俺が、親父の意思を継がずに弁護士になりたいって言って親父と喧嘩したときも、母さんが俺の味方をしてくれた。

母さんには、頭が上がらないよ。本当。

母さんが、俺の母さんで本当に幸福者だって思うよ。

だけど、俺は親不孝ものだった。

本当に、ごめん。

だけど、最後にお願いがある。

俺の角膜を祐香に託すことを、許して欲しい。俺の角膜が、俺が生涯で最初で最後に愛した人のためになれるなら、本望だから。

そうすれば、俺は祐香の中で、生きていけるから。

どうか、許して欲しい。

親不孝もので、ごめん。こんな俺を、最後まで沢山愛してくれてありがとう。

伊藤 駆 。」