初めて、泊まった日。


「ああ、君が…和翔の。」


「はい。本上美夜です。」


「…そうか。和翔は、今傷ついてるから支えてあげて欲しい。」


…傷付けてるのは、私だ。


「でも、もし君が和翔を傷つけてるのなら、別れてほしい。」


和翔のお父さんは、バカみたいに優しい人だ。


そんなお父さんに、私はどちらの意味にもうんとは言えなかった。