隣のカーテンは閉められていて、まるで私たちから拒絶しているように見える。


不必要な程に軋むベッド。


「かず、」


何度も何度も、彼の名前を叫ぶ。


だけど、返ってくるのは息遣いだけ。


それは、あまりにも切なくて。


初めて、涙がこぼれ落ちたんだ。


中で果てたとき、


「ゆ、、、か、」


あなたが、わたしではない人の名前を叫んでいたのは、気付きたくなかった。